内科
内科
風邪や胃腸炎から生活習慣病まで総合的に診察・治療を提供します。
以上の方は発熱外来で対応しますので、まず病院に電話でご相談してください。病院に来てしまった方は院内に入らず、駐車場に車を停めてから病院に電話をしてください。事務員もしくは看護師が対応しますので指示に従ってください。
腹痛(胃腸炎以外の病気による腹痛が疑われる場合、発熱を伴う場合などは院内待機で問診を取り、まず新型コロナ抗原検査で陰性を確認ののち採血、CTなど必要な検査に回します)
急性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、ともに穿孔(胃や十二指腸の壁に穴が開いた状態)の診断がつけば緊急手術が必要な場合があるので基幹病院に速やかに紹介します。
胆石胆のう炎、総胆管結石胆管炎、膵炎、便秘症、虫垂炎、大腸憩室炎、尿管結石など、当院で治療が可能な場合は通院もしくは入院での治療で対応します。手術が必要であったり、当院では対応が難しい場合は基幹病院に紹介します。
必要な検査(採血、心電図、胸のレントゲン)を受けていただきます。
不整脈、心不全、狭心症、心筋梗塞など循環器専門医の診察が必要な場合、緊急性があれば速やかに基幹病院に紹介します。緊急性がないが専門医の診察が必要な場合は、当院循環器専門外来で診察・治療していただきます。循環器専門外来は完全予約制です。
うっ血性心不全など当院入院治療で対応できる場合は、緊急入院での治療に対応します。
気胸など緊急性のある場合は速やかに基幹病院に紹介します。
喘息・COPDなどの呼吸器疾患で当院対応可能な方は外来通院していただきます。在宅酸素療法にも対応します。
重症であれば基幹病院にご紹介します。軽症、中等症であれば当院外来もしくは入院治療で対応します。
めまいを起こす原因は様々です。
貧血によるめまい、息切れの場合、貧血の原因を精査します。胃・腸の病気の可能性、婦人科系疾患の可能性などを考え精査の予定をたてます。並行して鉄剤の内服、点滴治療を行います。
その場で脳のCT検査を受けていただき、脳の病気を否定します。CTで不十分な場合はMRI検査をおすすめしています。MRIはつくば画像センターで予約をとっていただきます。
軽症の場合、外来で内服・点滴治療を試します。嘔吐を伴い食事も取れないような状態の場合は、入院での治療をします。当院で対応不可能な場合は速やかに基幹病院に紹介します。
尿検査で尿路感染の診断がつけば抗生剤の内服治療で対応します。
尿路感染でも発熱を伴うような場合は腎盂腎炎を疑いますので通院、もしくは入院での点滴治療が必要になります。
頭痛の原因は様々です(発熱による頭痛は発熱外来に回っていただきます)。
脳CT検査で緊急性の有無を精査します。緊急性がある場合は速やかに基幹病院に紹介します。当院で対応可能な場合は通院での内服治療をします。必要があればMRI検査を受けていただいたり、専門の病院にご紹介します。
お腹のレントゲン、必要であれば採血、腹部CT検査で緊急性のある病気を否定します。硬い便がつまってしまい自力で排便できない状態の場合は、摘便処置をします。その後は適切な下剤を使って便通コントロールをします。必要であれば大腸内視鏡検査をおすすめします。
肛門の診察をして、下血の性状、量、痔などの肛門の病気の有無をチェックします。
胃・大腸内視鏡検査、腹部CT検査など適切な検査で下血・タール便の原因を精査します。当院で通院もしくは入院治療、貧血の程度によっては輸血治療が必要な場合があります。当院で対応が難しい場合は適切な基幹病院に紹介します。
採血、レントゲンをとり、痛風発作を疑う場合は、まず消炎鎮痛剤で様子をみて、炎症がおさまってから尿酸を下げる薬を内服していただきます。併せて食事・飲酒の指導も行います。
今年初めて鼻水・鼻づまりの症状が出たという患者様には、まず新型コロナ抗原検査を受けていただくことがあります(鼻水の症状のみで新型コロナ感染症の患者様が多々いるためです。本当に見分けがつかないことがありますのでご協力のほどよろしくお願いします)。
希望があれば採血によるアレルギー検査を受けることが出来ます。
血液の流れによる血管壁にかかる圧力のことを血圧といいます。この値が基準値よりも高くなっている状態が高血圧です。一般的には収縮期血圧(最高血圧:心臓から血液を送り出すときの圧力)が140mmHg以上もしくは拡張期血圧(最低血圧:心臓に血圧が戻ってくるときの圧力)が90mmHg以上の状態を指します。
日本人の3人に1人が高血圧といわれています。高血圧は本態性高血圧と二次性高血圧の2つがあります。
高血圧患者のほとんどがこのタイプです。悪い生活習慣(過剰な塩分摂取、肥満、運動不足、ストレス、喫煙・多量の飲酒、睡眠不足)の蓄積が発症に深く関わっていると考えられています。
他の病気(腎性高血圧、原発性アルドステロン症、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫、睡眠時無呼吸症候群など)によって引き起こされる高血圧です。
多くの場合、症状はありませんが、高すぎると頭痛やめまい、鼻出血などの症状がみられることがあります。ただし、高血圧が持続すると血管が傷つき動脈硬化の原因となります。動脈硬化がさらに進行すると、血管の脆弱化・狭窄が起こり血流が低下し、脳血管障害(脳梗塞など)、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、腎臓病(腎硬化症、腎不全)といった重篤な合併症を併発します。このような病気になって初めて高血圧に気がつく患者様も少なくありません。
家庭での普段の血圧を測り、ご自身の血圧を知ることが重要です。人間の血圧は朝が高くなることが多いので、朝起きたときの血圧を測るようにしましょう。夕方の血圧も測定することでご自身の血圧の日内変動も把握できます。
二次性高血圧を否定するために血圧検査を行います。二次性高血圧が疑われる場合は、超音波検査、CT検査などが必要になります。場合によっては心電図検査、胸のレントゲン検査を施行します。
高血圧の治療の目的は、血圧を下げて合併症のリスクを下げることです。
重要なのは食生活の改善です。日本人の1日塩分摂取量の平均は10〜11gといわれています。1日の塩分摂取量の基準は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」によると、男性7.5%未満、女性6.5g未満としています。また日本高血圧学会では1日6g未満、WHO(世界保健機関)では1日5g未満としています。しかし、日本人にとって塩分1日5gはかなり厳しい基準といえますので、まず厚労省の基準を目指す程度が妥当と考えます。続けられることが重要なので、減塩でも毎日の食事が美味しく食べられるように塩分に頼らない味付けにする工夫が必要です。お酢や香辛料を適度に加えたり、レモン、ゆずなどの柑橘系の汁を加えたり、出汁をしっかりとって味付けするのも有効です。塩分をどのくらいとっているのかわからない、減塩をどのようにしたらいいのかわからないなど、お悩みの方は当院には管理栄養士が在籍しておりますので、適切な栄養指導を受けることができます。お気軽にご相談ください。
肥満の方は適正体重に向けて減量されるようにしていきましょう。
適切な運動を心がけましょう。無理な運動、急激な運動は避け、日常生活に取り入れられるような適度な運動にしてください。息がやや上がる程度の有酸素運動(ウォーキングなら1回30分程度)で充分です。まず習慣化することが大切です。
重度な高血圧の患者様は、運動がかえって危険なことがありますので、運動を開始するにあたっては一度医師にご相談してください。
生活習慣の改善だけでは血圧が下がらない場合は、併行して薬物療法(降圧薬)も行います。降圧薬には様々な種類があります。一気に基準値に下げようとするのではなく、徐々に基準値以内になるように血圧をコントロールしていきますので、最初はこまめな通院が必要になります。落ち着いたところで長期処方に変えていきます。患者様によっては複数の降圧薬が必要なこともありますので、その都度相談しながら治療をしていきましょう。時々自分の判断で薬をやめたりしてしまう方がいらっしゃいますが、薬の用量、用法は必ず医師と相談しながら決めていくようにしてください。
糖尿病は、何らかの原因でインスリンの分泌が悪くなったり、インスリンの効果が悪くなることで血液中の糖(グルコース)が細胞にとりみ切れなくなり、血液中にグルコースが大量に余ってしまい高血糖になってしまう病気です。近年、食生活の変化・運動不足などにより糖尿病の患者様が増えており、40歳以上の3人に1人が糖尿病または糖尿病予備群であると言われています。糖尿病は私たちにとって他人ごとではない病気なのです。糖尿病を放置した人は、健康な人より約10年寿命が短いことがわかっています。早期に糖尿病を見つけ適切に血糖をコントロールし、合併症の進行を遅らせれば今までと変わりなく健康に生活することができます。
血糖とは血液中の糖(グルコース)のことをいいます。私たちが生きていくには多くのエネルギーが必要です。このエネルギーの源となるものの中心がグルコースです。
何らかの原因で血液中のグルコースが過剰になった状態をいいます。
膵臓から分泌されるホルモンです。血液中のグルコースを細胞内に取り込むために必要なホルモンです。
初期の糖尿病は症状が全く現れません。そのため糖尿病はサイレント・キラーと呼ばれています。多くの方が糖尿病に気が付かない、もしくは重大なこととは思わずに血糖が高いまま放置してしまい、合併症が進んでしまうことがあるのです。症状が現れるのは血糖値が極端に高い場合のみです。
以下の症状を自覚した場合には受診をおすすめします。
血糖値が高い状態を放置しておくと様々な合併症を引き起こします。末梢の神経や細い血管がダメージを受けます。症状が出た時にはダメージを受けた臓器は回復不可能な状態に陥っています。そのため、症状がなくても病院を受診して、適切な指導や治療を受けて糖尿病の合併症を予防することが重要です。
足先のしびれ・足先の痛み、足のけがや火傷をしても気がつかない、などの症状がでます。足先、手先から症状がでることが多く、左右の両方に症状がある場合が多いです。さらに進行すると、慢性便秘・下痢、立ちくらみ、発汗異常、勃起不全など、様々な自律神経障害の症状が現れます。糖尿病の神経障害は比較的早い段階から症状が現れることがありますが、ひどい症状ではないことが多く放置してしまう方がいますので、少しでも自覚がある場合は気軽に受診して相談してください。
目の合併症です。飛蚊症(ゴミのようなものが浮遊して見える)、視野狭窄、視力低下などの症状がでます。進行すると大出血や網膜剥離を引き起こし、最悪の場合失明に至ることがあります。失明を防ぐには早期発見、早期治療が重要で、糖尿病の患者様には定期的な眼科受診(眼底検査)をおすすめしています。
日本の人工透析になる原因の1位が糖尿病腎症です。糖尿病腎症は進行するまで症状はありません。進行すると腎不全となり血液から老廃物や水分を除去出来なくなります。最終的には人工透析が必要になります。糖尿病腎症を予防するために血糖、血圧のコントロールが重要になります。すでに糖尿病腎症になってしまっていたとしても、病状の進行を止めることが重要です。
血糖値が高い状態が続くと、血管にストレスがかかり動脈硬化を引き起こします。動脈硬化が進行すると血管が細くなり、ついには閉塞することがあります。これが脳の血管で起ると脳梗塞、心臓の血管で起こると心筋梗塞となります。
血液検査 |
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尿検査 | 尿糖・尿蛋白・微量アルブミン・尿ケトン |
経口ブドウ糖負荷試験 (75gOGTT) |
糖尿病の診断や糖尿病発症予測のための検査です。血糖値やHba1cだけではわからない糖代謝異常を検出できます。軽い炭酸の効いた甘いジュースを飲んでいただき、血糖値の推移をみていきます。 |
残念ながら現代の医学では糖尿病を「治す」ことはできません。糖尿病の治療の目的は糖尿病の合併症の予防にあります。そのため糖尿病は早い段階から継続して治療を受けることが大切です。
1型糖尿病の患者様は糖尿病専門医におまかせしていますので、地域の糖尿病専門医のいる病院、クリニックに紹介します。
2型糖尿病は食事・運動療法が基本です。当院では管理栄養士がいますので、定期的な栄養相談を受けていただくことができます。
食事、運動療法で不十分な患者様には薬物療法が必要になります。
糖尿病の薬物療法には様々な種類があります。それぞれの患者様にあった治療薬を選択し、定期的に通院していただき、薬の種類、量などを患者様と相談しながら適切な治療を提供します。
スルホニル尿素(SU)薬 | インスリン分泌を促進させるお薬。血糖値を下げる作用は強いですが、低血糖を起こすリスクがある。 |
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グリニド薬(速効型インスリン分泌促進薬) | スルホニル尿素薬と同様にインスリン分泌を促進させるお薬。スルホニル尿素薬より効果は弱めですが、作用時間が短いため低血糖のリスクが低い。 |
DPP-4阻害薬 | スルホニル尿素薬やグリニド薬と同様にインスリン分泌を促進させるお薬。前の2種類とは違い血糖値に応じてインスリン分泌を促進させるため、DPP-4阻害薬のみでは低血糖を起こさない。 |
ヒグアナイド薬 | 必要なインスリン量を減らす効果がある。 |
SGLT2阻害薬 | 腎臓で糖の再吸収を阻害するお薬。糖を尿から排出させる。尿量も増えるので脱水に注意が必要。 |
α-グルコシダーゼ阻害(α-GⅠ)薬 | 腸管からの糖の吸収を阻害し、食後の高血糖を抑制する。 |
チアゾリジン薬 | インスリンの効きを良くするお薬。 |
インスリン製剤 | 1型糖尿病ではインスリンの補充治療が中心。 2型糖尿病でもインスリン分泌能が落ちていて内服治療だけでは血糖コントロールが難しい患者様にはインスリン補充療法が必要になる場合があります。 インスリン製剤にも様々なタイプの製材があり、内服薬と同様にそれぞれの患者様の病態や状態に合わせて選択していくことが重要です。 |
GLP-1受容体作動薬 | 内服薬と注射薬があります。 GLP-1は食後に腸管から分泌されるホルモンです。血糖に依存しインスリン分泌を促進させる働きがあり、血糖が高いときだけインスリンを分泌させます。血糖が低い時には余分にインスリンを分泌させないので低血糖を起こしません。 |
以前は高脂血症と呼ばれていました。中性脂肪やコレステロールの値が異常値になった状態をいいます。脂質異常症は症状がでないため、軽くみられがちで指摘されても放置しがちな方が多い病気です。しかし、放置していると動脈硬化がすすみ心筋梗塞・脳梗塞など命にかかわる病気になるリスクがあります。
食生活の乱れ、食の欧米化、運動不足など長年の生活習慣の乱れが原因で発症することが多い病気です。他の疾患の影響で脂質異常を示す場合もあります。(甲状腺機能低下症や副腎皮質ホルモン分泌異常など)。他にも、体質の問題・性差・年齢・遺伝による脂質代謝異常など、生活習慣だけが原因というわけではありませんので、食事を改善しただけでは値が正常化しない場合もあります。その場合は、適切な薬物療法が必要になります。
高LDL血症 | いわゆる悪玉コレステロールが高い方(LDL140mg/dl以上) |
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低HDL血症 | いわゆる善玉コレステロールが低い方(HDL40mg/dl未満) |
高中性脂肪血症 | 中性脂肪(トリグリセライド:TG)が高い方(TG150mg/dl以上) |
血液検査を行います。
脂質異常を認め、すでに動脈硬化が疑われる場合は、頸動脈エコー検査で現在の動脈硬化の進行度合いを確認し治療方針を決定していきます。
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